浙江某智能装置股份有限公司が国家知識産権局らを被告として提起した発明特許権無効行政紛争事件
基本的事案の概要
某繊維有限・両合会社は、「仮撚変形機」と称する発明(特許番号20081017566X.X、以下「本件特許」という)の特許権者である。浙江某智能装置股份有限公司は、本件特許について無効宣告を請求した。国家知識産権局は、第32984号無効宣告請求審査決定(以下「被訴決定」という)を下し、本件特許を有効と維持した。その中で、本件特許と証拠1または証拠2との差異となる技術的特徴は、第一搬送機構および第二搬送機構がそれぞれ一つの巻回式搬送機構を構成し、第三搬送機構が一つのクランプ式搬送機構を構成する点であると認定した。
浙江某智能装置股份有限公司は、被訴決定が本件特許の請求項1と先行技術との相違点および解決される技術課題の認定を誤っており、請求項1は先行技術に対して進歩性を欠くと主張し、北京知的財産裁判所に訴訟を提起して、被訴決定の取消しを求めた。
北京知的財産裁判所は、2019年5月24日、(2018)京73行初787号行政判決を下し、①国家知識産権局が下した第32984号無効宣告請求審査決定を取り消し、②国家知識産権局に対し、浙江某智能装置股份有限公司による本件特許の無効宣告請求について再度審査決定を行うよう命じた。
某繊維有限・両合会社は控訴を提起した。最高人民法院は、2020年12月28日、(2020)最高法知行終279号行政判決を下し、①北京知的財産裁判所の(2018)京73行初787号行政判決を取り消し、②浙江某智能装置股份有限公司の訴訟請求を棄却した。
判決理由
確定判決は、保護を求める発明が最も近い先行技術と比べて有する差異となる技術的特徴を判断するにあたり、当該発明の発明思想を考慮し、当該発明と最も近い先行技術との間に存在する技術的相違を確定すべきであると判示した。発明思想が各技術要素の結合そのものにあり、かつ先行技術において当該結合に関する直接的または黙示的な示唆もなく、さらに当該結合によって得られる技術的効果も開示されていない場合には、差異となる技術的特徴を確定する際、そのような技術要素の結合を全体として把握すべきであり、個々の技術要素を差異認定の基本単位とすることは適切ではない。
本件において、本件特許の発明思想は、異なる種類の搬送機構を組み合わせて配置すること、すなわち、第一搬送機構および第二搬送機構を一つの巻回式搬送機構として構成し、第三搬送機構を一つのクランプ式搬送機構として構成することにより、「糸条を損傷することなく後処理区域へ導き、かつ後処理区域において糸条張力を一定に維持し、巻取り・ボビン交換工程においても弛緩しない」という技術的効果を実現する点にある。先行技術において開示されている糸条搬送装置はいずれも単一種類の搬送機構の組合せによって構成されており、異なる種類の搬送機構を組み合わせて配置した供給装置に関する示唆はなく、また、そのような異種搬送機構の組合せによって達成され得る技術的効果も開示されていない。したがって、本件特許と最も近い先行技術との間に存在する差異を特定するにあたっては、本件特許における異なる種類の搬送機構の組合せ配置を一体として把握し、これを最も近い先行技術に対する差異となる技術的特徴として認定すべきである。さらに、某繊維有限・両合会社が第二審において提出した『現代仮撚糸加工』には、「糸条搬送装置、糸条の接触面および巻付角等を精緻に最適化することは、安定した高速加工および高品質製品を得るうえで極めて重要である」と記載されており、これは供給装置を構成する各搬送機構が相互に独立したものではなく、搬送機構の種類や工程配置関係等が最終製品の品質および生産効率に重要な影響を及ぼすことを裏付けている。これにより、本件特許の供給装置を構成する各搬送機構間には緊密な協働関係が存在することが裏付けられ、本件特許と最も近い先行技術との差異となる技術的特徴を認定するにあたっては、本件特許における異種搬送機構の組合せ配置を一体として評価するのが相当である。
(最高人民法院新聞局ウェブサイト掲載内容より)
コメント:
特許の進歩性判断における技術要素結合の視点と示唆
一、特許法における進歩性の規定
《特許法》第22条第3項によれば、発明特許の進歩性とは、「先行技術と比較して、当該発明が顕著な実質的特徴および著しい進歩を有すること」を要件とする。
進歩性判断の核心は、「差異となる技術的特徴」を正確に画定し、その特徴が当該技術分野の技術者にとって、先行技術を基礎として論理的分析、推論または限定的な試験によって容易に得られるものであるか否かを評価する点にある。また、差異となる技術的特徴の認定は、発明思想および技術的解決手段を全体として理解したうえで行うべきであり、技術要素を機械的に分断して評価することは避けなければならない。
二、争点
本件における当事者間の争点は、差異となる技術的特徴の認定方法である。
特許権者は、本件特許における差異となる技術的特徴は、「異なる種類の搬送機構の組合せ配置、すなわち第一搬送機構および第二搬送機構がそれぞれ一つの巻回式搬送機構を構成し、第三搬送機構が一つのクランプ式搬送機構を構成する」点であり、これを一体として把握することにより、「糸条を損傷することなく後処理区域へ導き、かつ後処理区域において糸条張力を一定に維持し、巻取り・ボビン交換工程においても弛緩しない」という技術的効果を実現していると主張した。
これに対し、無効宣告請求人は、本件特許の差異となる技術的特徴は、「第一搬送機構および第二搬送機構がそれぞれ一つの巻回式搬送機構を構成する」点と、「第三搬送機構が一つのクランプ式搬送機構を構成する」点という二つの独立した技術的特徴であり、いずれも先行技術の単なる寄せ集めにすぎないと主張した。
進歩性判断の基準として、技術要素を全体として捉える場合には、先行技術が当該組合せに関する示唆およびそれに対応する技術的効果を開示しているか否かが問題となり、これを分断して評価する場合には、当該組合せが先行技術の単純な付加・併置にすぎず、創作的労作を要することなく実現できるか否かが問題となる。
三、裁判所の判断論理
最高人民法院は、発明思想が各技術要素の結合そのものにあり、かつ先行技術において当該結合に関する示唆も、その結合によって生じる技術的効果の開示も存在しない場合には、本件特許と最も近い先行技術との差異となる技術的特徴を特定するにあたり、相互に結合した複数の技術要素を一体として捉え、一つの差異となる技術的特徴として認定することができると判示した。
本件への当てはめとして、本件特許の発明思想は、「巻回式+クランプ式」搬送機構の組合せにより、糸条の無損傷搬送および張力の恒定といった特定の技術的効果を実現する点にあり、これに対し先行技術は単一種類の搬送機構の組合せのみを開示しており、異なる種類の組合せに関する示唆および対応する技術的効果を開示していない。
以上から、本件特許は進歩性を有するものと認められ、無効宣告請求人の訴訟請求は棄却され、本件特許は有効と維持された。
四、特許明細書作成に対する示唆
1.明細書作成の適正化:
① 発明思想の明確な開示:特許出願書類においては、技術的解決手段の全体的構想を明確に説明し、各技術要素の組合せの論理関係を具体的に示す必要があり、単なる個別技術特徴の列挙にとどまるべきではなく、発明思想が不明確であることにより差異となる技術的特徴が分断して評価されることを防止すべきである。
② 技術的組合せによる相乗効果の強調:技術要素の組合せによって生じる特定の技術的効果を詳細に記載し、その効果が各要素の効果の単なる加算ではなく、相互作用によって実現される新たな効果であることを説明することで、進歩性を裏付けるべきである。
③ 先行技術との対比分析の強化:出願段階において、先行技術に類似の技術的組合せが存在するか否かを十分に調査し、本件特許における組合せ方法と先行技術との差異、およびその差異によってもたらされる進歩性を明確にすることで、将来の権利確定手続における根拠を備えるべきである。
2.請求項の適正な記載:
請求項においては、技術要素の全体性を反映させ、技術要素間の組合せ関係および各技術要素の協働態様を明確に特定することにより、記載の不明確さに起因して差異となる技術的特徴が分解して評価されることを防止し、適切な保護範囲を画定すべきである。
(上海専利 電気物理事業二部 殷 明より原稿提供)
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