テンセント、「王者栄耀」でCNIPAに提訴
3月17日に北京知的財産裁判所は商標「王者栄耀」の無効審判をめぐる行政訴訟をオンライン裁判で審理を行った。「王者栄耀」(伝説対決)はテンセント(Tencent)が開発した有名なモバイルゲームであり、酒類を取扱う会社に商標登録されたため、テンセントはCNIPAに提訴し商標の登録について再度審理するよう求めた。
2018年6月19日、テンセントテクノロジー(深セン)有限公司(以下、「テンセント」という。)は、貴州問渠成酒業有限公司(以下、「貴州酒業」という。)に登録された商標「王者栄耀」に対し無効審判を申請し、当該商標はテンセントの著作権を侵害しただけでなく、テンセントの第18126671号商標「王者栄耀」とは類似商品における近似商標となるため、容易に誤認混同を招くなどの理由で貴州酒業の商標「王者栄耀」を無効するようCNIPAに申請した。テンセントはそれと同時に「王者栄耀」の著作権登録証明書、ゲームソフトにおけるランキング、受賞歴、メディアによる報道などの証拠を提出した。
CNIPAは以下の意見を示した。:2つの「王者栄耀」は同様の商標を構成するが、係争商標が指定した「フルーツワイン(アルコールを含む)」などの商品はテンセントの商標が指定された「電子出版物(ダウンロード可能)」などの商品とは、販売する場所も役務の対象も大きく相違し、類似商品における類似の商標ではない。また、「王者栄耀」は単独で作品の主旨や感情を表現できない一般的な印刷フォントであるため、中国の著作権法の保護対象には該当しない。また、係争商標の登録はテンセントの著作権を侵害しておらず、商標法の関連条項における「誇大な宣伝」または「不正競争」にも該当しない。よって、係争商標は維持されるべきである。
テンセントはCNIPAの裁定を不服として、北京知財裁判所に提訴した。貴州酒業は第三者として訴訟に参加した。法廷審理では、原告はゲーム「王者栄耀」は原告が開発・運営したゲームであり、2015年10月の発売以来、大きな注目を集めてきたと主張した。
さらに、「王者栄耀」は例えば、マクドナルドとのセットメニューやコカコーラ社とのスプライト飲料のコラボ発売など、係争商標が使用された分野に関する飲食分野で積極的に開発や他社との協力を取り組んできた。ドリンク、アルコール飲料、ケータリングなどの関連分野の需要者はゲームユーザーとは高度に重なっている。 貴州酒業はさらに「王者栄耀帰来」、「王者栄光」、「王者栄耀1+1」などのような「王者栄耀」という文字を含む一連の商標を登録した。そして、同社の法定代表者は「貴州王者栄耀酒業有限公司」を設立した。つまり、商標の冒認出願及びビジネス上の不正な利益を得る意図があると考えられる。従って、テンセントは係争裁定を取り消し、被告に新たな裁定を下すべきだと裁判所に主張した。 CNIPAはテンセントの訴訟主張に同意せず、下された裁定を維持すると回答した。本件はまだ判決を下されておらず、引き続き審理されている。 (新京新聞、北京知財法院のプレスリリースより引用編集)
服务领域
卓越服务,让智慧成就非凡